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成田市議会選挙で「定数割れ」発生【次点候補あと75票足りず涙を呑む】

成田市議会選挙
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編集長より子
編集長より子
『お金節約.com』編集長「より子」です。

2019年4月21日は、統一地方選挙の投票日でしたね!

『お金節約.com』編集部がある成田市でも市議会議員選挙が行われ、即日開票されました。その結果は…。

定数30人のところ、立候補した34人のうち5人が法定得票数に届かず、29人が当選。

成田市議会は1人欠員となり、定数割れという状態になりました…。

今回の成田市議会議員選挙の結果について、解説します!

成田市議会選挙の結果

2019年4月21日に行われた成田市議会選挙。4年に一度行われる統一地方選挙の一環として実施されました。

今回の成田市議会選挙の投票率は、45.44%。前回の48.41%から約3ポイント下がっているのは気懸りですが…。

まずは成田市議会選挙の結果を見てみましょう!

※原則として敬称は省略させて頂きます。

現職議員は全員当選、約8割の議員が議席を維持

会派名 所属議員 党派 当落
政友クラブ 神崎勝 無所属 当選
雨宮真吾 無所属 当選
湯浅雅明 不出馬
小澤孝一 不出馬
秋山忍 無所属 当選
荒木博 無所属 当選
村嶋照等 無所属 当選
石渡孝春 無所属 当選
宇都宮高明 無所属 当選
海保貞夫 不出馬
豪政会 飯島照明 無所属 当選
小山昭 無所属 当選
神崎利一 自由民主党 当選
上田信博 無所属 当選
青野勝行 不出馬
公明党 一山貴志 公明党 当選
水上幸彦 公明党 当選
大倉富重雄 公明党 当選
リベラル成田 海保茂喜 無所属 当選
伊藤竹夫 無所属 当選
油田清 社会民主党 当選
新風成田 鳥海直樹 無所属 当選
星野慎太郎 無所属 当選
鬼澤雅弘 無所属 当選
共産党 荒川さくら 日本共産党 当選
鵜沢治 日本共産党 当選
志政会 福島浩一 不出馬
平良清忠 不出馬
虹と緑 会津素子 無所属 当選

(成田市役所広報資料を基に、『お金節約.com』編集部作成)

成田市議会は、8会派30名で構成されていますが、今回の統一地方選挙には6名が不出馬。現職議員23名を含む34名が立候補していました。

開票の結果、現職議員23名は全員が当選。選挙前の約8割の議員はそのまま成田市会議員を務めることになります。

また会派別では「志政会」に所属する議員が全員不出馬でしたので、会派として消滅となるのか、新人議員に引き継がれるのか、注目されます。

新人議員5名が法定得票数に届かず「定数割れ」に

新人候補者名 党派 得票数 当落
藤﨑ゆういち 無所属 4310 当選
おだか夕佳 無所属 2283 当選
大和よしみ 立憲民主党 1027 当選
くずうたかひろ 無所属 960 当選
伊達孝紀 無所属 764 当選
眞野義行 無所属 678 当選
わたなべ正明 無所属 313 落選
堀川忠示 無所属 308 落選
清野かずひろ 無所属 251 落選
おくだあつし 無所属 245 落選
鈴木よしのり 無所属 119 落選

(成田市役所広報資料を基に、『お金節約.com』編集部作成)

新人議員は6名が当選。残る5名は、法定得票数に届かず、一人欠員となり「定数割れ」という状態になりました。

法定得票数とは、著しく得票率の低い候補者が当選順位内に入ることを阻止する目的で定められている最低得票数のことです。選挙における「足切りライン」と考えて良いです。

日本の公職選挙法では、市議会議員選挙の法定得票数は次の数式が採用されます。

市議会議員選挙の法定得票数:有効得票総数÷議員定数÷4

今回の成田市議会選挙については、次のような開票結果から法定得票数が算出されました。

有効得票総数 46,542
無効投票数 572
投票総数 47,114
投票者数 47,114
法定得票数 387.85

有効得票総数(46,542)÷議員定数(30)÷4=387.85

つまり、当選には388票が必要だったのですが、次点のわたなべ正明候補者の得票数は313。法定得票数に75票足りずに涙を呑む結果に…。

無効投票数が572を数え、次点のあとに続く堀川忠示候補者の得票数が308と僅か5票差であることなど、地方選挙の当落線上では一票の重みが非常に大きいことが分かります。

成田市の有権者数は103,680人ですから、75票は全有権者の 0.0724% に相当します。ごく僅かな差で、最終的な当落が決まっているんですね…。

成田市議会の会派構成

次に、成田市議会の会派構成が、4月21日の成田市議会選挙前後でどのように変わったのか見てみましょう。

参考までに、国会の衆議院の会派構成を見ると、総数465に対して、自由民主党283、公明党29となり与党の議席比率は約67%です。

成田市議会の会派構成は約6割が与党系

与野党区分 会派名 所属議員数
選挙前 選挙後
与党系 政友クラブ 10 7
豪政会 5 4
公明党 3 3
野党系 リベラル成田 3 3
新風成田 3 3
共産党 2 2
志政会 2 0
虹と緑 1 1

(与野党区分については足立まちこ元市議のホームページを参考としました)

成田市議会の会派構成は、自民党系とされる政友クラブ、豪政会、そして公明党を与党系と考えると、改選前は60%を占めている状況でした。

改選後は、現職市議23名のうち14名を与党系とすると、約61%。

連続当選を果たした現職市議についてみると、与野党比率は選挙前後でほぼ同じであることが分かります。

新人議員は大多数が無所属

候補者名 党派 与野党区分 ホームページ
藤﨑ゆういち 無所属 不明 藤﨑ゆういち
おだか夕佳 無所属 不明 おだか夕佳
大和よしみ 立憲民主党 野党系 大和よしみ
くずうたかひろ 無所属 不明 くずうたかひろ
伊達孝紀 無所属 不明 伊達孝紀
眞野義行 無所属 不明 眞野義行

(得票順、ホームページについては『お金節約.com』編集部調査)

新人議員は、立憲民主党から立候補している大和よしみ候補を除いては、全員無所属での出馬です。

ホームページを確認すると、左右のグラデーションは感じられるところはありますが、正式な会派参加までは、断定は控えたいと思います。

成田市議会選挙で「定数割れ」発生【まとめ】

4月21日に実施された成田市議会選挙について解説してきましたが、いかがでしたか?

今回紹介したこと
  • 2019年4月21日、統一地方選挙の一環として成田市議会選挙が実施。
  • 現職議員30名中23名が立候補、さらに新人候補11人が立候補。30の議席を34名の候補者が争う選挙となりました。
  • 最終的な投票率は45.44%。前回の48.41%から約3ポイント下がりました。
  • 立候補した現職議員23名は全員が当選、新人候補は6名当選、5名は法定得票数に届かず落選。成田市議会は当選29名と定数割れの状態となりました。
  • 成田市議会の会派構成については、与党系の比率が約6割と選挙の前後でほぼ変わらず。新人議員がどの会派に所属するのか、注目されます。

今回の成田市議会選挙は、法定得票数に届かず「定数割れ」となったことで、全国的にも報道される事態となりました。

投票率も45.44%と、総務省が発表した統一地方選後半戦の283市議選での平均投票率、45.57%を下回る結果に…。

今回調査してみて強く感じましたが、候補者側の情報発信が現代のネット社会に適応していないことにも原因があると思います。

候補者のホームページを見ても、訴える政策が分かり難いことも少なくなく、そもそもホームページを開設していない候補者も見られます。

地方政治の状況を有権者にどのように伝えていくのか、メディア側の課題も大きいのではないでしょうか…。

私たち『お金節約.com』編集部も、一市民として何ができるのか、考えて行きたいと思います!