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我が家の水道料金は高い?安い?【都道府県別の傾向を調査!】

都道府県別の水道料金の水準
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編集長より子
編集長より子
『お金節約.com』編集長「より子」です。

水と安全はタダ!日本人はそう考えているという話は昔からあるのですけれど…。

実際は日本でも水道料金はかかりますし、都道府県によって意外に格差があるものなんです。

我が家の水道料金って高いの?安いの?

そこを確認してみようと思い、水道料金の都道府県別傾向を調査してみました!

水道料金の仕組みを簡単に解説

水道料金は日本全国で一律と考えている人がいるかも知れませんが、実は違います。

しかも意外に料金の格差があるんですよね…。

毎日使い続けるものだけに、日々の積み重ねが大きな金額差につながってきます。

まずは水道料金の仕組みから見てみましょう。

水道料金は地方自治体によって違う

料金は、公正妥当なものでなければならず、かつ、能率的な経営の下における適正な原価を基礎とし、地方公営企業の健全な運営を確保することができるものでなければならない。
(出典:地方公営企業法第21条第2項)

水道料金は、各地方自治体の水道局が提供する給水サービスの対価として使用者から徴収するもので、地方自治法上の「使用料」に該当します。

料金の決定(および改定)については、水道法に基づき厚生労働大臣の認可(届出)が必要となります。

ここで覚えておくべきポイントは、水道料金は地方自治体によって違うということです!

水道法については、改正法が2019年(令和元年)の12月12日までに改正水道法が施行される予定となっています。改正水道法の要点は次の2点です。

  1. 市町村単位から都道府県単位に集約・広域連携させること
  2. 上水道でも地方自治体が水道施設を所有して、管理・運営のみを民間企業に委託する官民連携コンセッション方式を可能とすること

今回は改正ポイントについては触れずに、現状の料金について解説することを中心に進めて行きますね。

水道料金は総括原価方式で料金設定

水道料金は、ムダな費用は発生していないことを前提に、原則として事業運営に必要なすべての費用を原価に含めて料金を算定する「総括原価方式」を採用しています。

この総括原価のなかには、現在ある水道施設を維持するための費用だけでなく、水道施設の拡充強化のための費用も含むことができます。

一般的には、水道施設が老朽化していたりなどで維持費用がかさむ場合には総括原価が膨らんで、水道料金が高めになると言って良いかと思います。

ただし、現状の運用コストだけではなくて、将来に渡って水道を安定供給するための設備投資なども認められているので、自分が住んでいる自治体の動きをしっかり把握していなければ、水道料金の算出の背景について正確には知ることができません。

今回は、現状の水道料金を比較して行きますけれども、料金設定の背景にある事情は各自治体で違いますので、この点についてはご注意ください。

※各自治体が出している資料をいくつか参考に示しておきますね。

都道府県別の平均水道料金一覧

順位 都道府県 料金(20㎥/月)
1 青森 4445.4
2 山形 4282.8
3 宮城 4249.2
4 北海道 4181.0
5 佐賀 4160.0
6 茨城 3874.7
7 岩手 3707.5
8 福島 3679.3
9 福岡 3653.7
10 秋田 3632.4
11 奈良 3629.4
12 千葉 3622.9
13 長崎 3580.8
14 香川 3565.4
15 島根 3409.0
16 石川 3344.0
17 岡山 3288.4
18 広島 3256.7
19 沖縄 3174.8
20 長野 3165.5
21 栃木 3088.6
22 愛媛 3054.7
23 新潟 3022.3
24 富山 2966.4
25 鹿児島 2941.2
26 熊本 2922.8
27 大分 2916.6
28 京都 2881.7
29 兵庫 2875.1
30 滋賀 2813.7
31 大阪 2805.6
32 宮崎 2800.6
33 和歌山 2741.5
34 山口 2727.9
35 岐阜 2695.7
36 三重 2649.2
37 徳島 2637.2
38 鳥取 2620.3
39 群馬 2581.2
40 福井 2525.9
41 東京 2471.5
42 埼玉 2453.9
43 愛知 2380.3
44 静岡 2265.2
45 高知 2194.8
46 山梨 2132.6
47 神奈川 2042.9
全都道府県の平均 3196.2

(出典:週刊女性PRIME 2015年9月21日『全国の平均水道料金を一挙公開、各自治体によってこれだけ違う!』より)
水道料金関係の資料はデジタル化されているものが少なくて、調査するのもちょっと大変でした…。

全国の都道県単位での水道料金の比較表としては、週刊女性PRIMEの記事を参考とさせて頂きました。

元データは、公益社団法人日本水道協会の「水道料金表(2014年版)」より、各都道府県内の全事業体の1か月料金の合計を、事業体数で割ったものがベースとなっています。

『お金節約.com』編集部がある千葉県の平均水道料金は比較的高めということが分かりますね…。

都道府県別の平均水道料金については、最も高い青森県は、最も安い神奈川県の約2.17倍です。

千葉県内の水道料金にもかなり開きがある

さらに、千葉県内の各自治体の水道料金を見てみましょう。

白井市の資料の中には、千葉県内の水道料金の比較表が掲載されています。

こちらは、口径20mmで2カ月間55㎥使用した場合の料金比較となっていますので、先の都道府県比較とは単位が異なっていますが、より実態に即したものと考えて良いでしょう。(ただし家庭用の場合は口径13mmが多くなるかと思います)

  • 最も安い習志野市 6,749円(年間40,494円)
  • 最も高い鋸南町 15,000円超(年間90,000円超)

水道料金の差は約2.2倍年間では5万円以上の開きがあります。

仮に40年間同じ地域に住み続けたとすると、トータル200万円の差額が発生することに!

都道府県別の平均水道料金にもかなりの開きがありますが、同じ都道府県内でも、市町村による料金差が大きいことが分かります。

【補足】現時点で最も役に立つ水道料金比較コンテンツ

水道料金については、公益社団法人日本水道協会の「水道料金表」がデジタル化されていないために、簡単に調査・検証することが難しくなっています。

現時点で、信頼できる網羅的な資料としては、週刊ダイヤモンドのデジタル版記事を示しておきますね。

我が家の水道料金は高い?安い?【都道府県別の傾向を調査!】まとめ

水道料金について、都道府県平均および千葉県内の料金比較資料をご紹介しましたが、いかがでしたか?

今回紹介したこと
  • 水道料金は地方自治体ごとに違っています。
  • 水道料金は総括原価方式で、原則として事業運営に必要なすべての費用を原価に含めて料金を算定しています。
  • 各都道府県の水道料金の平均値を比較すると、約2.17倍の開きがあることが分かります。
  • 千葉県内の水道料金の比較資料でも約2倍の差が生じています。
  • 定住する場合には、水道料金の負担額は100万円単位の差額になる可能性があります。

水道料金の格差は、かなり大きいことが分かりました。

水道は生活するために必須のインフラで、回避することができない費用ですから、影響は大きいですよね…。

人生100年時代が到来したと言いますけれど、少なくとも定住する場所を選ぶことができるのなら、水道料金の水準は必ずチェックする必要がありますね。

影響がかなり大きそうだということが掴めてきたので、『お金節約.com』編集部でも引き続き調査を継続します。