吉野家の定期券サービスをきっかけに、牛丼関係の調査を続けてきました!
国内主要3社の牛丼を食べたり、割引サービスを比較したり、重さを測ったり…。
牛丼御三家の、すき家・吉野家・松屋のなかで、結局どこがどのぐらいお得なの?
最終結果をまとめてご報告します!
牛丼御三家、すき家・吉野家・松屋の【基本情報】
店舗数 | 売上 | 月次報告 | |
すき家 | 1,937店舗 | 2,036億円 | すき家月次推移 |
吉野家 | 1,205店舗 | 1,010億円 | 吉野家月次報告 |
松屋 | 957店舗 | 784億円 | 松屋月次報告 |
(店舗数は2018年8月時点のデータ)
日本の誇る牛丼御三家と言えば、すき家・吉野家・松屋!
店舗数や売り上げなどの基本的な情報については公開されています。規模的には、すき家が圧倒に大きい!ほぼ吉野家と松屋を合わせた規模となります…。
2番手は吉野家ですが、3番手の松屋との差は極端に大きく開いているわけでは無いという状況です。
明らかに規模が大きい「すき家」を、他の2社が追いかけるという構図になっています。
- すき家『ゼンショーホールディングス2018年3月期決算説明資料』
- 吉野家『吉野家ホールディングス第61期報告書』
- 松屋『松屋フーズ平成30年3月期決算短信』
すき家・吉野家・松屋のメニュー比較
すき家の牛丼 | 吉野家の牛丼 | 松屋のプレミアム牛めし |
ミニ(290円)504kcal | ミニ盛(330円)510kcal | |
並盛(350円)743kcal | 並盛(380円)652kcal | 並盛(380円)711kcal |
中盛(480円)806kcal | ||
大盛(480円)980kcal | 大盛(550円)863kcal | 大盛(530円)948kcal |
特盛(630円)1,190kcal | 特盛(680円)1,030kcal | 特盛(650円)1,302kcal |
メガ(780円)1,468kcal |
(松屋は「プレミアム牛めし」で比較)
3社とも牛丼以外のメニューもたくさんありますが、まずは基本メニューの牛丼で比較。
一見して分かるのが、次の3点です!
- 価格は明らかに「すき家」が一番安い
- 吉野家と松屋はほぼ同価格帯だけど、量は松屋の方が多い
- 吉野家と松屋にとっての最重量メニュー「特盛」だけは特殊な状況
お値段は円で比較できますし、量はほぼカロリー比例と考えて良いでしょう。
『お金節約.com』編集部では、牛丼メニューの中でも、定番中の定番と考えて(並盛)で比較実験してきました!
すき家・吉野家・松屋の決済方法
すき家 | 吉野家 | 松屋 | |
現金 | 後払い | 後払い | 前払(食券制) |
クレジットカード | 〇 | × | × |
電子マネー | 〇 | 〇 | 〇 |
電子マネー備考 | 楽天Edy、iD、交通系電子マネーはほぼ網羅 | Tポイント、WAON | Suica |
(注:3社とも完全に全店舗同一内容ではありません)
決済方法でも、すき家の強さが際立ちます。特にクレジットカードが使えるのは大きい!
すき家では、VISA、MasterCard、JCB、American Express(AMEX)、Diners Club、と主要な国際ブランドが全て使用可能です。
ただし、すき家の全店舗で導入しているというわけでは無くて、現在クレジットカードが使用できる店舗は約9割ほど。
吉野家も、原則クレジットカードは使用できませんが、羽田空港と成田空港の吉野家の店舗はクレジットカードが利用できます。
松屋は食券制を導入しているのが特徴で、メニューも券売機に統合されています。
すき家・吉野家・松屋のスマホアプリ
すき家 | 吉野家 | 松屋 | |
クーポン機能 | × | 〇 | 〇 |
弁当予約 | × | 〇 | 〇 |
店舗情報 | × | 〇 | 〇 |
(2018年10月時点)
スマホアプリについては対応が分かれます。
吉野家と松屋は、クーポン機能から弁当予約まで、フル機能で対応しています。
一方、すき家については、モバイルサイトで対応していて、公式アプリは提供していません。
吉野家の公式アプリには「歩く割」という、歩数に応じてクーポンが貰える健康連動機能があります。
松屋の公式アプリには、アプリ内でメニュー選択を済ませて、QRコードまで発行、あとは券売機でそのQRコードを読み込ませるだけ…。という券売機支援機能が付いています。
店舗としての基本事項の中では、すき家にとっては、公式アプリ未対応がほぼ唯一の弱点となっています。
牛丼御三家、すき家・吉野家・松屋の【重量比較】
すき家 | 吉野家 | 松屋 | |
全体重量 | 393g | 349g | 368g |
ご飯重量 | 296g | 266g | 286g |
具材重量 | 97g | 83g | 82g |
定価 | 350円 | 380円 | 380円 |
グラム単価 | 0.89円 | 1.08円 | 1.03円 |
(注:複数重量計測している場合、重量が軽い方を採用。吉野家については当初容器重量としていた4gを、ご飯と具材に均等分配しています)
『お金節約.com』編集部では、3社の牛丼テイクアウト(並)を重量計測してきましたので、その結果を一覧表にしました。
3社ともスタッフの技術水準は非常に高い
すき家 | 吉野家 | 松屋 | |
全重量差 | 7g | 3g | 3g |
ご飯重量差 | 2g | 1g | 1g |
具材重量差 | 5g | 2g | 2g |
3社とも別々の店舗で牛丼テイクアウト(並)を注文して、重量の差を計測しました!
傾向は明らかで、吉野家と松屋のスタッフの技術水準は非常に高い!
すき家は、明らかに重量ばらつきが大きいです。スタッフの技術が若干劣る可能性があるということですね。
ご飯重量の差が小さいのは、ご飯については、3社とも機械計測・機械供給としているためと思われます。
すき家のコストパフォーマンスは明らかに高い!
すき家の価格 | 基準値 |
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吉野家の価格 | 1.2225倍 |
松屋の価格 | 1.1594倍 |
あくまでも重量で換算した場合の計算値ですが…。
すき家の価格を基準値として考えると、吉野家の価格は、すき家の約1.2倍。
同じく、松屋の価格は、すき家の約1.16倍です。
非常に競争が熾烈と言われる牛丼業界で、この差は厳しいと思うんですよね…。
吉野家、松屋には、何か対応策があるのでしょうか?
松屋は店内飲食で「味噌汁付き」になります!
松屋は、店内で食べると「味噌汁付き」になるんです!しかも、味・量ともにかなり良好!
これは松屋にとって、大きなアドバンテージです。
味噌汁の単価は、次の通りですから…。
すき家 | 味噌汁単品 80円 |
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吉野家 | 味噌汁単品 60円 |
スープ(味噌汁)まで含めたお食事全体で考えると、店内で飲食する場合は、松屋は、すき家を逆転できます!
吉野家は味で勝負するしかない状況でしょうか…。
一方、吉野家は、明確な対抗策が見えません…。
吉野家、唯一にして最大の対抗策は、伝統の味と、熱狂的な「吉野家ファン」の存在なんだと思います。
でも、あくまでもオトク具合から考えると…。吉野家は、すき家よりも約1.2倍美味くないと勝負にならないということですよね。
それって厳しいんじゃないかな…。と、正直思ってしまいました。
そもそも3社とも、日本の高クオリティな外食産業の主力店舗なわけですから、すき家も、吉野家も、松屋も、どれも十分美味しいです。
吉野家は経営的にも厳しい環境にあるようです。今後の展開に目が離せません…。
日本経済新聞2018年10月6日『吉野家、人件費増もう限界 3~8月 増収も最終赤字』
『お金節約.com』編集部の現時点でのランキング
総合評価 | |
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味 | |
量 | |
価格 |
松屋については、味が及第点と考えるなら、店内飲食で味噌汁付きになるのは大きいです。あと、生野菜は競合3社のなかで最も充実していて、サラダ感たっぷり!
松屋の牛めし並を店内で食べると、味噌汁付きで380円、生野菜110円で、490円で一食がヘルシーに成立します!
一食がワンコインに収まり、ヘルシー感がある!これすごく重要ですよ~
総合評価 | |
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味 | |
量 | |
価格 |
すき家は、一番安くて量も多いという、ファストフードの基本をしっかりおさえています!さらに、クレジットカードが使えるのは非常に大きな強みです!
ただし、サラダが高くて(単品140円)貧弱なのが残念…。味噌汁も80円する割には、おまけの域を出ていません。ちゃんとしたスープを摂ろうと思うと、豚汁にグレードアップせざるを得なくなってしまう。
結果的に、お食事トータルとして、松屋よりも割高になってしまいます。
総合評価 | |
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味 | |
量 | |
価格 |
吉野家は、牛丼の味はナンバーワンかも知れません。でも、それも僅かな差かな…。という気がします。
そして、牛丼の味以外の全てが競合他店に負けているように思うんですよね…。
味噌汁は一番ダメ。これは誰が食しても最下位確定かと…。単品60円で、松屋と同価格の設定なのは厳しいなーと思います…。吉野家も、まともにスープを摂ろうと思ったら、豚汁変更が必須です。
野菜サラダは、すき家よりは充実していると思いますが、松屋には及びません。
結果的に、お食事トータルとして、一番割高になってしまいます。
【おまけ】紅生姜と割り箸も比較
すき家 | 吉野家 | 松屋 | |
紅生姜重量 | 7g | 8g | 6g |
紅生姜テイクアウト1袋の重量は、吉野家の完勝でした!
テイクアウト用の割り箸については、吉野家は爪楊枝ナシ、すき家と松屋は爪楊枝アリ!という違いがありましたw
牛丼御三家、すき家・吉野家・松屋は結局どこがお得?まとめ
牛丼御三家の比較検証を進めているうちに、何となく気が付いてはいたのですが…。最終的にまとめてみると自分としても衝撃でした!
実験開始前は、ふみ子の中のイメージはこうだったんです…。
- 吉野家
- すき家
- 松屋
実験が終わってみると、順番は逆になってました…。
- 松屋
- すき家
- 吉野家
『お金節約.com』編集部は、あくまでも「おトク度合い」が最大の評価基準になっていますから、その影響はあるかも知れません。
吉野家ファンの皆さん、ごめんなさい~ ふみ子も、日本人として、吉野家を低く評価することには何だか罪悪感のようなものも感じてしまいます。
でも…。「お得度合い」を軸に比較すると、こういう結果になってしまいました。。
当初の見込みとは正反対の結果となって、思い込みって危険だ!!と。改めてそう感じました。これが今回最大の教訓です。
牛丼御三家の重量計測について、個別詳細は次の記事を参考にしてくださいね♪
【すき家編】
【吉野家編】
【松屋編】