6月19日から、新型コロナウイルス感染症対策の行動制限が緩和され、『ステップ2』に移行します。
ところで『ステップ2』に移行すると何が変わるのでしょう?
新型コロナウイルス感染症対策推進室の指針を参考にして、『ステップ2』で何が変わるのかを考えてみます。
『新しい生活様式』の実践を前提に行動制限を緩和
日本政府は、5月25日に新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を改定。
5月25日から7月31日までの約2か月間を移行期間として設定し「新しい生活様式」の定着を図りながら、段階を踏んで徐々に移動の自粛を緩和していくこととしています。
国民1人ひとりが、「新しい生活様式」を遵守していくことは前提と考えられているのですが、まずはこの「新しい生活様式」について説明しますね。
「新しい生活様式」の基本は1人ひとりの基本的感染対策
問:5月4日に専門家会議で提言された「新しい生活様式」とは何ですか?
長期間にわたって感染拡大を防ぐために、飛沫感染や接触感染、さらには近距離での会話への対策を、これまで以上に日常生活に定着させ、持続させなければなりません。それを「新しい生活様式」と呼ぶこととし、具体的な実践例は以下にある通りです。※資料添付
「新しい生活様式」とは何か?という問いに対しての厚生労働省の回答です。
ちょっとこれだけでは漠然としていますよね…。「具体的な実践例」を資料として添付しておきましたので、そちらもぜひ確認して見てください。
「新しい生活様式」とは、基本的に、1人ひとりの基本的感染対策として示されている、次の3項目を守ることができるような生活様式のことを指すと考えて良いと思います。
- 身体的距離の確保
- マスクの着用
- 手洗い
人間は本来社会的な存在で、人間同士が関わり合う、接触し合うことによって文明を育み、社会を発展させてきたのですよね。
とは言っても、人と人とが密接にかかわり合うこれまでの生活様式を続けていると、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐことができません…。
そのため、少なくとも物理的な接触はできる限り避け、避けられない場合にはマスクの着用や手洗い等の対策を講じること。そうした生活様式に移行しましょうという提言と理解して良いかと思います。
【資料】「新しい生活様式」の実践例
こちらの「新しい生活様式」の実践例は、厚生労働省はじめ、都道府県や市町村のホームページなどから確認することができます。
厚生労働省のホームページからは、簡単にPDF版をダウンロードできますので、次にリンク先をご紹介しておきますね。
『ステップ2』移行後の行動制限について
さて、肝心の『ステップ2』に移行すると何が変わるの?ということですが…。
新型コロナウイルス感染症対策推進室が公開している資料から、『ステップ2』に移行することで何が変わるのか、おおよその流れは読み解くことができます。
移動制限や飲食店の営業については原則として解除される一方で、大規模なイベントの開催については、相当長期間に渡り一定の制限が課されることになりそうです。
【外出自粛について】県境を越えて移動可能に
観光以外の県をまたぐ移動については原則として制限は無くなります。
観光以外とはすなわち、ビジネス用途の出張などが代表的なものですから、6月19日からは県外への出張を許可する企業も増えるように思われます。
観光については、「県をまたぐものも含めて徐々に」観光振興を図るとされています。
感染者の急増など不測の事態が無い限りは、「GoToキャンペーン」による支援も開始され、8月からは国内旅行が全面的に解禁される状況を目指すことになります。
【飲食店について】全業種で営業再開へ
飲食店等の商業施設については比較的シンプルです。
6月19日からは原則として全業種で営業再開が可能となります。
ただし、業界ごとに定めたガイドライン、各都道府県知事が定めた指針などは遵守することが求められます。
【イベント開催制限】現状では最も厳しい制限が課される
現状、イベント開催の制限は、最も厳しい制限が課されているように見受けられます。
6月19日からは、収容率50%・人数上限で1000人、両方の条件を満たしているイベントは開催が可能となります。
ごく単純なケースを考えると、開催可能な上限は、収容人数2000人の施設で1000人の参加者を集めるイベントということですね。
収容率50%の制限は、8月1日以降も継続されることには注意が必要です。
現実問題として、今季中のプロ野球やJリーグのスタジアムが満員となることは難しいように思われます。
大規模なコンサートの開催も、当面はかなり影響を受けるのではないでしょうか…。
【何が変わるのか検証】6月19日から行動制限が『ステップ2』に移行して自粛緩和【まとめ】
6月19日から行動制限が『ステップ2』に移行して、緩和されることをお伝えしました。
- 日本政府は、5月25日に新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を改定。
- 5月25日から7月31日までの約2か月間を移行期間として設定し「新しい生活様式」の定着を図りながら、徐々にステップを踏んで行動制限を緩和するとしています。
- 6月19日から、『ステップ2』に移行することが正式に決定しました。
- 私たちの生活に関わる部分で言うと、国内旅行とか外食については、比較的早期に制限が無くなります。
- 一方、大規模イベントについては相当長期間に渡って一定の制限が課される状態が続きそうです。
新型コロナウイルス感染症対策推進室の指針を参照する限りは、今後しばらくの間、私たちの生活がどのような影響を受けるのか、ある程度は予測することができます。
- 家族単位など少人数の国内旅行
- 家族での外食
この辺りの行動は、基本的に行動制限は無くなると言って良いように思います。(国内旅行の全面解禁は8月以降ですけれども)
一方、大規模イベントの開催については、8月以降も収容率50%の制限が継続して課されます。制限撤廃の目処も、現状では立っていません。
経済的に最も大きなダメージは、中長期的には、大規模イベントに関わる領域で発生するのでは無いでしょうか。(もう一つは、海外旅行関連でしょうか…。)
日本政府の感染症対策について、今後も注視して行きたいと思います。