4月9日未明に毎日新聞のスクープが!
一万円札の肖像画が、現行の福沢諭吉から渋沢栄一に変更されます!
日本政府は数年後をめどに、一万円札をはじめ、各紙幣の肖像画を変更する意向を固めたということです。
ところで気になるのは、現状の一万円札はいつまで使えるの?ということですよね…。
新しい紙幣の肖像画が変更された後、現行の紙幣がいつまで有効なのか解説します!
日本銀行券(紙幣)の肖像画を数年後をめどにすべて変更
今朝のニュースは、一万円札の肖像画が福沢諭吉から渋沢栄一に変わる、これ一色でしたね!
今朝の各社朝刊一面を見ると、本日未明に毎日新聞がスクープした模様です。
まずは何がどのように変更されるのか?一通り確認して見ましょう!
(注:肖像画の対象となっている方各位の敬称は全て省略させて頂きました)
一万円札は福沢諭吉から渋沢栄一に変更
現在の一万円札の肖像画と言えば「福沢諭吉」ですね!
聖徳太子から福沢諭吉に変更されたのが1984年(昭和59年)ですから、今年で35年目に入っています。一万円札と言えば「諭吉」という時代が長く続いていましたが…。
次の新一万円の肖像画は、「日本資本主義の父」ともいわれる実業家「渋沢栄一」に変更されると報じられています。渋沢栄一は、第一国立銀行や東京証券取引所の設立に関わったことで知られています。
渋沢栄一のご尊顔はこちらです!
けっこう良い感じになるような予感も!
「諭吉」の愛称で親しまれている一万円札も、「栄一」と呼ばれるようになるのかも知れないですね。
五千円札は樋口一葉から津田梅子に変更
現在の五千円札の肖像画は「樋口一葉」です!
新渡戸稲造から樋口一葉に変更されたのが、2004年(平成16年)ですから、比較的新しい印象ですね。当時は、日本銀行券の肖像画に女性が描かれるのは初めてということで話題になりました。
次の五千円札の肖像画は、津田塾大学の創始者として知られる「津田梅子」に変更されると報じられています。
津田梅子のご尊顔はこちらです!
津田塾大学では、すごく盛り上がりそうですね~
女性の肖像画が継続することになったのは、喜ばしい傾向だと思います。
千円札は野口英世から北里柴三郎に変更
現在の千円札の肖像画は「野口英世」です!
五千円札と同じく、2004年(平成16年)に夏目漱石から野口英世に変更されているのですが、すごく馴染みが深いような気がするのは使用頻度が高いからかも知れないですね。
次の千円札の肖像画は、ペスト菌を発見したり破傷風の治療法を開発するなど感染症医学の発展に貢献し「日本の細菌学の父」と言われる「北里柴三郎」に変更されると報じられています。
北里柴三郎のご尊顔はこちらです!
千円札は医学者つながりということになりそうですね。
となると、いずれはIPS細胞のあのヒトも千円札に描かれるのでしょうか…。
新紙幣への変更タイミングはいつ頃になるの?
新紙幣への変更・刷新のタイミングは現時点では未定ですが、こうした報道が出てきている以上は、そう遠くないでしょう。
過去の事例を考えると、大体のタイミングは見えてきます。
過去の変更実績から推測すると2024年頃?
1958年(昭和33年) | C号券「聖徳太子」に変更 |
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1984年(昭和59年) | D号券「福沢諭吉」に変更 ※26年後 |
2004年(平成16年) | E号券「福沢諭吉」に変更 ※20年後 |
今回の日本銀行券の刷新では、一万円札・五千円札・千円札、3枚同時に肖像画の変更が実施されるように報じられていますが、肖像画の変更が無い場合でも、1984年(昭和59年)のD号券以降は、一万円札・五千円札・千円札、3枚同時に刷新が実施されています。
一万円札の過去の変更タイミングを一覧表にしましたが、ある程度の周期性があることが分かりますね。
そもそも紙幣のデザイン変更は、偽札防止が大きな目的となります。
定期的にデザインを変更することで、万一それまでに偽造されていたとしても使用できなくする効果が見込めます。また、新しく紙幣をつくることで、日々進歩している偽造防止技術を新しく盛り込むことも可能になるんです。
偽造防止の観点から、現代の先進国の紙幣は20年程度で刷新するのが望ましいと言われていますので、基本的にはこの20年ルールを踏襲する可能性が高いように思われます。
もし20年ルールで更新するとなると、次の更新タイミングは2024年。
紙幣が円滑に流通するためには、ATMなどハードウェアの対応も必要になってきますので、発表から各種作業の日程を考えると、2024年頃がちょうど良いタイミングになってくるのではないでしょうか。
新紙幣の様式は財務省告示で制定
なお、新しい紙幣の様式については、次の3者で協議が進められることになります。
- 財務省(通貨行政を担当)
- 日本銀行(発行元)
- 国立印刷局(製造元)
3者の協議を元に、日本銀行法に基づいて財務相が決定を行います。
財務相の決定内容が「財務省告示」として成文化され、紙幣の様式を定める最終的な根拠になるんですね。
旧紙幣はいつまで有効なの?
紙幣が切り替わるのは仕方が無いとして、旧紙幣はいつまで有効なの?
そういう疑問もでてきますよね。
とくにタンス預金している人は、絶対に把握しておきたいところです!
旧紙幣の有効期限について解説しますね。
「支払停止」の意味を誤解しないように注意!
券種 | 発行開始 | 支払停止 | 猶予期間 |
C号券(聖徳太子) | 1958年12月1日 | 1986年1月4日 | 約1年2か月 |
D号券(福沢諭吉) | 1984年11月1日 | 2007年4月2日 | 約2年5か月 |
E号券(福沢諭吉) | 2004年11月1日 | 現在流通中 |
(データ出典:Wikipedia『一万円紙幣』より『お金節約.com』編集部作成)
紙幣は、切り替えがあっても一定期間は金融機関の間で流通しています。最終的に、日本銀行が民間銀行に対して、旧紙幣を使った支払いを停止することを「支払停止」と呼びます。
過去の一万円札切り換えの事例を見ると、C号券(聖徳太子)からD号券(福沢諭吉)では、支払停止までの猶予期間が約2倍になっていることがわかりますね。
ところで、「支払停止」と聞くと、お札の価値が無効になってしまうように思うかもしれませんが、そんなことはありません。
「支払停止」とは、あくまでも日本銀行が民間銀行に対して旧紙幣を使った支払いを停止することであり、支払停止後もお札の価値は保たれています。
ここは結構、誤解しやすいポイントなのでぜひ押さえておいてください。
【結論】タンス預金している旧紙幣の価値がすぐに失われることは無い
- 「支払停止」以降は、日本銀行から旧紙幣が供給されることは無いけれど
- 「支払停止」以降も、日本銀行にて旧紙幣から新紙幣への交換は可能
このように考えると分かりやすいです。
日本銀行券は、日本銀行が持ち主に対して発行する借用証書と言えるものですので、そう簡単に支払いを反故にするわけには行きません。
一万円札の例で言うと、C号券(聖徳太子)は現在でも有効ですし、さらに言うと、明治22(1889)年5月1日発行開始の1円紙幣も、現在でも有効なんです。
もちろん日本銀行では額面価格でしか交換してくれませんから、さすがに1円紙幣とかになると、古銭ショップで販売した方が絶対にお得にはなりますけれども…。
日本銀行では、すでに発行はしていないけれど有効な銀行券・貨幣についてまとめていますので、気になる人は確認してみて下さい!
新一万円札の肖像画が渋沢栄一に変わる!現一万円札の有効期間は?まとめ
日本政府は数年後をめどに、紙幣(日本銀行券)を刷新する方向で調整に入っているという報道を紹介。さらに、紙幣の有効期間について説明してきましたが、いかがでしたか?
- 2019年4月9日未明、日本政府は数年後をめどに、紙幣(日本銀行券)を刷新する方向で調整に入っているという報道がありました。
- 一万円券は現行の福沢諭吉から渋沢栄一へ変更される予定です。
- 五千円札は現行の樋口一葉から津田梅子に変更される予定です。
- 千円札は現行の野口英世から北里柴三郎に変更される予定です。
- 紙幣のデザインが切り替わっても、お金としての価値は保たれますので安心して下さい!
元号が平成から令和に変わるだけでなく、改元から数年のタイムラグはありますけれども、紙幣のデザインも切り替わることになりました。
一万円と言えば「諭吉」という時代が長く続いただけに、感慨もひとしおです…。TT)
いずれにしても、紙幣のデザインが切り替わっても、お金の価値が失われるわけでは無いということ、この点はしっかり押さえておきましょう!
『お金節約.com』編集部では、平成・令和についてだけでなく、福沢諭吉・渋沢栄一両氏についても、取材を進めていきたいと思います!