6月15日は「千葉県民の日」!例年、千葉県内の多くの施設が無料開放されています。
今回は比較的近場の『房総のむら』に行ってみました。
入場方法など、新型コロナウイルス感染症の影響はかなり大きく感じられるところもありました。
『房総のむら』で新しい生活様式に基づく博物館訪問を体験してみました。
『房総のむら』を訪問する際の注意点
『房総のむら』は、千葉県印旛郡栄町にある参加体験型の博物館です。
もちろん物理的なハコとしての博物館も建てられているのですが、『房総のむら』の場合は決してその博物館が中心施設というわけではありません。
近代化される前の街並みや農村を再現していて、そこを自分の足で歩き、展示物を見て触れてもらうことで、房総地方の伝統的な生活様式を体験してもらおうという体験型施設です。
『房総のむら』の基本情報
施設名 | 千葉県立体験博物館『房総のむら』 |
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住所 | 〒270-1506 千葉県印旛郡栄町龍角寺1028 |
開館時間 | 午前9時~午後4時30分 ※2020年8月9日・10日は午後8時まで開館時間延長 ※2021年1月2日・3日は午前9時30分~午後4時まで |
休館日 | 月曜日(祝・休日の場合は開館し、翌日休館) 年末年始(2020年12月26日~2021年1月1日) 臨時休館日(2021年1月5日、2月9日) |
通常料金 | 一般300円、高・大学生150円、中学生以下無料 |
ホームページ | 千葉県立体験博物館『房総のむら』 |
『房総のむら』は、県道18号成田安食線沿いにあります。この周辺では最大の観光施設となるため案内看板なども充実していて、それほど迷う心配は無く到着できるかと思います。
とはいえ…。『房総のむら』は、まったく予備知識なく訪問するのはちょっと危険かもしれません。
現代の水洗トイレや自動販売機などが随所にあるものの、基本的には近代化以前の街並みと農村を再現している施設なので、快適性はある程度犠牲にされている所があるわけです。
『房総のむら』には軽トレッキングに近い状況のエリア有り
配置図をもとに注意しておいた方が良いポイントを説明しますね。
赤枠部分と青枠部分は、ともに水田が再現されている場所で(実際に稲作を行っています)、『房総のむら』のなかで谷間となる低地エリアです。
このエリアは、現実問題として車いすなどで通行するのは不可能だと思います…。
赤枠部分はとくに軽トレッキング、ハイキング道に近い状況ですので、できれば虫よけ対策なども行っていくと良いと思います。
青枠部分はそれよりは難易度低めですが、未舗装の農道というイメージとなり、ある程度は足腰がしっかりしていないと厳しいかと感じます。
ちなみに、上記の配置図に収められている主要エリアを全て巡る場合、目安の時間としては、およそ3時間程度は想定しておいた方が良いかと思います。
『風土記の丘資料館』は車移動も考慮した方が良い
マップ最上部の緑枠が「風土記の丘資料館」です。
メインの駐車場は①の場所にあるのですが、こちらに車を停めて、メインストリートである商家の町並みを抜けて「風土記の丘資料館」に向かう場合は、赤枠部分を超えて行く必要がでてきます。
健康状態などにより、明らかに赤枠部分を超えて行くことができないケースがあると思いますので、その場合は車で移動して②位置の博物館駐車場に停めると良いです。
この点については、館内でも看板で告知されていました。
『房総のむら』には冷房が完備された場所が少ない
『房総のむら』には冷房が完備された場所が少ないことにも注意してください。
ある程度まとまった人数が一定時間滞留できる、冷房が完備された場所は、基本的に緑枠で示した「風土記の丘資料館」と「総屋」の2か所です。
「総屋」は基本的に総合案内所兼お土産屋さんなので、スペースは限られます。長時間ゆっくり休める場所としては、圧倒的に「風土記の丘資料館」の方が優れている感じです。
その「風土記の丘資料館」は、令和2年7月1日~令和4年4月末日まで改修のため閉鎖となり、今年と来年の夏は、冷房が完備された場所がさらに減る状態になるんです。
6月15日は日中の気温が30度を超えるタイミングがあり、さらにマスク着用が義務付けられていましたので、冷房された場所が少ないのは正直かなり厳しかったです…。
とくに7月以降に訪問する場合は、熱中症対策は十分考慮して行くことをおすすめします。
- エリアによっては軽いトレッキング程度の負担がかかる場所があります。
- 「風土記の丘資料館」には車で移動することも考慮すると良いです。
- トイレは十分な数が設置されていて困ることは少ないはず。
- 自動販売機も多く設置されていて水分補給にも困りません。
- ただし冷房が完備されている場所は少ないです。比較的に長い時間歩くこともあり、熱中症対策は十分考慮しておくと良いです。
『房総のむら』の入館時対応・感染症対策
『房総のむら』の入館時対応ですが、千葉県が管理する施設だけあり、さすがにしっかりとした感染症対策が行われていて安心感がありました。
千葉県の公的施設ではほぼ共通の対応が取られることになるのだろうと思われますが、他の場所でも確認して見たいと思います。
ここでは、『房総のむら』の入館時の流れを説明しておきます。
入館時にマスクは必須
駐車場を降りてすぐ、施設の入口にマスク着用を促す掲示板が置かれています。
マスクを着用していない人はそもそも入場できません。
実際、皆さん移動時にもマスク着用、休憩時には外している人もいる、という状況でした。
6月15日は日中30度を超える暑さでしたが、マスクを着用して3時間程度は歩行することになり…。正直なところ、相当体力を消耗しました。
炎天下でマスクをしていると、だいぶ行動が制限されることに気が付いたのですね…。
観光復興のGOTOキャンペーンなどが計画されていますが、この夏は観光地でもマスク着用は避けられないでしょうから、行動半径はかなり小さく見積もる必要があると感じました。
手指の消毒後に検温をクリアすると「入館確認票」を提出
『房総のむら』の入口ゲート前には、検問所的な臨時テントが設置されていました。
まず大前提としてマスクを着用していないと先に進めません。そのうえで、
- 写真①場所で手指をアルコール消毒、手首で検温。それをクリアすると
- 写真②場所で「入館確認票」に記載して提出する流れです。
「入館確認票」の記載事項は次の通りでした。
- 氏名
- 住所(市町村名まで)
- 電話番号
「入館確認票」は、入館者に新型コロナウイルス感染症の感染者が発覚した際の接触者追跡用に用いられ、保健所等に提出される場合があるものです。
『房総のむら』は非常に充実した体験型博物館
ここまで『房総のむら』の注意点と、新型コロナウイルス感染症対策の状況についてお伝えしてきましたので、誤解を与えてしまうかも知れないのですが…。
『房総のむら』は非常に充実した体験型博物館です!
『房総のむら』の素晴らしい見所もいくつかご紹介しておきます。
『商家の町並み』は撮影スポットとしても最適
『房総のむら』の施設の中で、ドラマ撮影などにも活用されている有名スポット「商家の町並み」は、マップ中の橙枠部分です。
総合案内所を兼ねた総屋の他、16軒の商家が道の両脇に軒を連ねています。
緩い坂道になってはいますが、メインストリートは体感150~200m程度でしょうか。このエリアを巡回するだけなら、とくに健康状態などを気にする必要はありません。
暑い時期でも、冷房が効いた総屋(総合案内所)にすぐ戻ることができるので安心です。
商家の町並みは、等身大ジオラマ的な完成度が非常に高く、写真撮影スポットとしても最適では無いかと思います!
若干ハードルは上がりますが農村エリアも素晴らしい景観
踏破するのに若干ハードルは上がりますが、『房総のむら』を訪問したらぜひ農村エリアも見ておきたいところです。
水田や畑は実際に作物が植えられ、農業生産されています。ある意味、本物なのですね。
近代以前の日本の農村を再現した施設として、完成度は極めて高いと思います。日本国内の世界遺産でも、正直『房総のむら』よりレベルが低い場所の方が多いのではないかと…。
マップ上の番号順に、景観をお伝えします。
【休憩スペースなど】入口付近のシャワールームと茶店
最後に、『房総のむら』の休憩スペースなどを説明しておきます。
「風土記の丘資料館」と「総屋」が冷房完備の休憩スペースというのは先にお伝えした通りですが、その他に2つご紹介しておきます。
一つは、マップ上の星印位置、入口付近のドラムの里「コスプレの館」です。コスプレ衣装を借りるかどうかはともかく、シャワールームが併設されています。料金は20分200円。
もう一つはマップ中央部赤枠の茶店です。冷房は無いオープンスペースですが、比較的お手頃なお値段で利用することができます。
【6月15日は千葉県民の日】無料開放された『房総のむら』で新しい生活様式を体験【まとめ】
今回は『房総のむら』の様子をお伝えしました。
『房総のむら』は、日本国内の観光施設として相当レベルが高い部類に入ると思います。
その割には入場料や飲食代がお手頃価格の設定となっていて、全体的に、非常に満足度が高い施設となっているように思います。
ただし、昔ながらの風景をそのまま再現していることは、現代的な意味での不便さにも繋がる要素にはなっていて、記事の冒頭でいくつか注意点を記載させて頂きました。
とくに夏場の熱中症対策には十分ご注意ください。
あらかじめ準備して行けば、『房総のむら』を存分に楽しむことができるはずです!