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サンマ不漁で価格が高騰!卸売価格はこの10年ほどで約38倍の値上がりに…。

サンマ不漁で価格が高騰
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編集長より子
編集長より子
『お金節約.com』編集長「より子」です。

サンマが歴史的な不漁で、価格が高騰しています。

報道を見て、実際の小売価格がどうなっているか見てきたところ…。

サンマが激しく値上がりしていました!

地元の格安スーパーでも、1尾598円(消費税抜き)!!

4人家族分を用意したら、消費税込みで合計2,500円を超えてしまいます…。涙

サンマの価格は本当に値上がりしていたというレポートです!

サンマの値上がりが家庭の食卓を直撃

サンマ漁の水揚げが低調で、価格高騰の恐れが強いというニュースが流れていますよね。

気になって改めて地元のスーパーの価格を確かめて見たところ、1尾598円(消費税抜き)

本当に値上がりしていることに驚きました…。

豊洲市場の卸値も高騰!この10年ほどで約38倍に!?

豊洲市場の日報を確認してみましたが、中値、つまり最も総卸売数量の多い卸売価格が1kgあたり2,700円となっています。

今年のサンマは1尾約120g程度と言われていますから、1尾あたりの卸売価格は約330円前後と考えて良いかと思います。

卸売価格の段階ですでに相当高価になってしまっていることが分かります。恥ずかしながら我が家では、1尾300円を超えるサンマを買うのは正直ためらってしまいますし…。

2006年のサンマ卸売価格(画像出典:Wikipedia『サンマ』より)

Wikipediaには、2006年(平成18年)の日本のサンマ陸揚げ上位漁港と卸売価格が掲載されていますが、当時の平均卸売価格が1kgあたり70円だったことを考えると隔世の感がありますね…。

本日の豊洲市場の価格と比較すると、この10年で単純計算で約38倍になってるんですよ!

現状では解凍もので我慢するしかなさそうです。涙

北太平洋漁業委員会でサンマの漁獲量制限に大枠合意も効果は限定的か

サンマ不漁の根本的な原因は周辺各国による乱獲によるものです。サンマの漁獲量はこの10年で約3分の1に減少していて、資源量(生息数)もほぼ半減しています。

今年7月に開催された北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合で、サンマの漁獲量制限についてやっと合意したものの、今回はサンマの漁獲量を制限する枠組みを作ることを優先した形で、効果は限定的と言われています。

北太平洋漁業委員会(NPFC)の合意内容については、こちらの記事を参考にしてください。

サンマをこれからも食べて行くことができるの?
サンマをこれからも食べて行くことができるの?【北太平洋漁業委員会で漁獲量制限に大枠合意】2019年7月16日~18日にかけて開催された北太平洋漁業委員会の年次会合にて、サンマ漁獲量の制限枠を導入することが決定。現状の漁獲量を上回る水準での総枠設定で、サンマの資源保護について実質的な効果は無く、規制の枠組みを作ることを優先した形です。サンマの漁獲量制限の動きについて解説します!...

水産庁のサンマ長期漁海況予報も非常に厳しい

水産庁では、サンマの長期漁海況予報を公表しています。

最新の予報は7月31日公表されていますが、状況は非常に厳しいです…。

「9月中旬までの来遊量は極めて低調」との予測

(1)来遊量 漁期を通じた来遊量は、昨年を下回る。9月中旬までの来遊量は極めて低調に推移するが、9月下旬以降に増加する。
(2)魚体 漁期を通じて前年より1歳魚の割合が低い(1歳魚の体長は、6~7月のサンマ資源量直接推定調査時に27cm以上、8月以降の漁期中は29cm以上)。1歳魚の平均体重は2018年を下回る。
(3)漁期・漁場 大型船出漁直後(8月下旬) の漁場は、択捉島以北の海域に分散して形成される。近年の傾向から、魚群は親潮第2分枝に沿って南下すると考えられる。このため、その後の漁場は沖合を中心に形成され、道東沿岸の親潮第1分枝沿いでは漁場がほとんど形成されない。三陸海域への魚群の南下時期は例年より遅れ、漁場形成は10月下旬となる。

(出典:水産研究・教育機構『令和元年度 サンマ長期漁海況予報』より)

サンマ長期漁海況予報の要約としてはこのようなかたちですが、大きく次のことが分かります。

  1. 【漁獲量が少ない】9月中旬までの来遊量は極めて低調に推移
  2. 【サイズも小さい】前年より1歳魚の割合が低く、1歳魚の平均体重も2018年を下回る

そもそも漁獲高が少ない上に、魚体のサイズも小さいと予測されているわけです。

サンマが一番売れる時期は9月前半ですが、漁獲量としては、ちょうどこのタイミングが最も厳しい時期に当たっているのも残念な感じですね…。

9月前半はサンマが一番割高で、サイズも小さい

この点は覚えておくと良いと思います。

9月は冷凍もので我慢、10月~11月に期待か

通期で低調な中でも、サンマの来遊量は9月下旬以降に増加するという予測です。

三陸海域への魚群の南下時期は例年より遅れ、漁場形成は10月下旬となることも予測されています。

千葉県では銚子のサンマが有名ですが、公開されている2015年のデータを見ると、秋が深まるほどに漁場が南下して銚子沖に近づくことが分かります。

我が家としては、このお値段では9月は冷凍もので我慢して、銚子さんまマラソン(2019年11月17日開催予定)ぐらいのタイミングで本場物を狙おうかと考えています♪

サンマ不漁で価格が高騰!卸売価格はこの10年ほどで約38倍の値上がりに…。まとめ

サンマ不漁で価格が高騰していることをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

今回紹介したこと
  • サンマが歴史的な不漁で、価格が高騰しています。
  • 実際の小売価格を見てみたところ、地元の格安スーパーでも、1尾598円(消費税抜き)に!
  • 豊洲市場の卸値も高騰していて、8月23日の中値は2700円。この10年ほどで約38倍に高騰していることが分かりました。
  • 水産庁では、サンマの長期漁海況予報を公表していますが、状況は非常に厳しいです。
  • 「9月中旬までの来遊量は極めて低調に推移」と言及、漁獲量が少なく、サイズも小さくなることが予測されています。

今年のサンマは、どうやら本当に厳しそうです。汗

ここ最近、何となく毎年値上がりしているような気はしていましたけれど、2006年(平成18年)の陸揚げ上位漁港の平均卸売価格と、今日の豊洲市場の卸売価格(中値)を比較すると、約38倍にも値上がりしていたとは驚きました。

この状況が続くと、サンマは庶民の魚ではなくなってしまいますから、秋の味覚をいつまでも楽しむことができるためにも、サンマの資源保護は一層重要になってきそうですね。

北太平洋漁業委員会(NPFC)の動向についても、見守って行きたいと思います。

サンマをこれからも食べて行くことができるの?
サンマをこれからも食べて行くことができるの?【北太平洋漁業委員会で漁獲量制限に大枠合意】2019年7月16日~18日にかけて開催された北太平洋漁業委員会の年次会合にて、サンマ漁獲量の制限枠を導入することが決定。現状の漁獲量を上回る水準での総枠設定で、サンマの資源保護について実質的な効果は無く、規制の枠組みを作ることを優先した形です。サンマの漁獲量制限の動きについて解説します!...