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コンビニのレジ袋有料化への対策は台湾コンビニの「シート方式」が参考になるかも?

台湾コンビニ
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編集長より子
編集長より子
『お金節約.com』編集長「より子」です。

レジ袋有料化の動きが明確になるなかで、コンビニ各社の対応が注目されています。

スーパーなら事前にショッピングバッグを用意していくことも可能ですけれど…。

コンビニはふと立ち寄る場合も多く、また、とくに温めたコンビニ弁当にはどう対応するの?という問題もあります。

コンビニのレジ袋有料化対策には、台湾コンビニの事例が参考になるかも?と思いましたので、ご紹介します♪

コンビニのレジ袋有料化は「温めたお弁当」対策が課題

レジ袋有料化義務化が、コンビニでも例外なく導入される方向となっています。

コンビニ各社の対応が注目されるのは、ちょっと特殊な立ち位置のお店だからですよね。

  1. 通りがかりに立ち寄る際などエコバッグなどを用意していないことも多い
  2. コンビニ弁当など温めた(熱い)商品を持ち運ぶためには何かしら容器が必要

とくに2番目のコンビニ弁当の問題はちょっと悩ましい感じですよね。プラスチックごみの削減には協力したいけれど、熱くて手に持つこともできないし…。という感じで。

今年の1月に台湾の高雄に行ってきたのですが、その際に現地で見たコンビニの取り組みが参考になるのではと思い、ご紹介します。

台湾のセブンイレブンではコンビニ弁当にシートを使用

台湾のセブンイレブンではコンビニ弁当に紙シートを使用まずは切れ込みが入ったシートを敷きます

台湾の高雄市内のセブンイレブンのレジ対応を写真の流れで再現してみますね。

まずは切れ込みが入ったシートを敷きます。素材としては、紙または不織布に近い感じです。

台湾のセブンイレブンではコンビニ弁当に紙シートを使用そこに温めたお弁当をのせます

そのシートの上に、レンジで温めたお弁当をのせます。

台湾のセブンイレブンではコンビニ弁当に紙シートを使用切れ込みが網目状になって、持ち運び可能に

シートの両端を取っ手状に引っ張って、お客さんにお渡し。

ちょうど写真の赤丸部分を持つと、切れ目が網目状に広がって、持ち運び可能なネットになるんです。

台湾のセブンイレブンではコンビニ弁当に紙シートを使用こんな感じで持ち運びます!

素材的には、紙または不織布に近い感じでしたが、もしかすると厳密にはプラ成分(石油系ポリマー)を含んでいるのかも知れません…。

それでも、切れ込みを入れたシートを、熱いものを一時的に運ぶためのネットとして活用するというアイディアは使えるんじゃないかなと思いました!

日本のコンビニ各社の検討状況

セブンイレブン 2030年度までにプラ製レジ袋を全廃することを目指す
ローソン 2030年度までにレジ袋を2017年比で半減することを目標
ファミリーマート 各自治体と連携したレジ袋削減運動を展開

日本のコンビニ主要各社も、レジ袋有料化に向けた対策を進めています。

セブンイレブン・ジャパンは、2030年までにプラ製レジ袋の全廃を目指すことを表明。

レジ袋が必要になるケースが発生することは想定していて、レジ袋の素材を紙やバイオマス、生分解性といった素材に切り替えることを検討しています。

ローソンは、2030年までにレジ袋の使用量を2017年比で半減する計画です。ナチュラルローソンでは、既にサトウキビを原料としたレジ袋を導入しています。

ファミリーマートは、東京都と協力して、2019年2月12日(火)~3月13日(水)にレジ袋削減キャンペーンを実施。

各社とも、今後はさらに取り組みを進めて行くことになりそうです。

レジ袋有料化は容器包装リサイクル法の改正が有力

2019年6月7日付の日経新聞に、レジ袋有料化について原田義昭環境相のインタビュー記事が掲載されています。

今後の動きを考えるうえで、参考になると思いますのでご紹介しておきますね。要旨としては、次の3点となります。

  1. レジ袋自体の使用禁止までは踏み込まない
  2. 法整備については容器包装リサイクル法の改正が有力
  3. 自然界で分解される生分解プラスチックのレジ袋については例外化も検討する

 レジ袋有料化の目的はプラスチックごみの削減

レジ袋有料化の目的は、プラスチックごみの削減にあることも改めて触れられています。

レジ袋は再利用されることなく捨てられてしまうため(日本政府が策定した「プラスチック資源循環戦略」ではワンウェイプラスチックと表現)、無料配布を禁止して有料化することで、利用客がショッピングバックなどを持参する動機付けとする狙いがあります。

レジ袋自体の使用禁止までは踏み込まない、必要なら有料でレジ袋を利用することができるという点も重要ですね。有料化した段階での価格設定については、各事業者に任せる方向としています。

プラスチックごみ全体では年間約900万トン、うちレジ袋は約20万トン(推計)ということですから、量的な効果は限られた対策となりますが、消費者の意識に与える影響は大きいと思います。

生分解プラスチックのレジ袋については例外化も検討

自然界で分解される生分解プラスチックのレジ袋については、無料配布禁止の例外とすることも検討するということです。

レジ袋そのものをゼロにするのは難しいでしょうから、例外化で、より環境に優しい原料でつくられたレジ袋が普及することの手助けとなるかも知れません。

先に見たように、コンビニ各社でも生分解プラスチックのレジ袋導入も検討されています。この辺りは今後の議論の方向性を見守りたいところです。

コンビニのレジ袋有料化への対策は台湾コンビニの「シート方式」が参考になるかも?まとめ

コンビニのレジ袋有料化への対策は台湾コンビニで実施されている「シート方式」が参考になるかも!ということをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

今回紹介したこと
  • 2019年6月3日、原田義昭環境相が「レジ袋有料化の早期法整備」を表明。
  • 小売業全体で導入する方向とされていますが、とくにコンビニについては若干対応が難しいことも危惧されています。
  • コンビニの対応が難しいのは、温めた弁当を持ち運ぶために何らかの解決策が必要となるからです。
  • 台湾のセブンイレブンでは、シート状の「買い物ネット」にて温めたお弁当に対応しています。
  • 日本のセブンイレブンでは、2030年度までにプラ製レジ袋を全廃することを目指すなど、コンビニ各社も対応に動き始めています。

セブン&アイグループの食品スーパー業態では既にレジ袋の有料化を実施(イトーヨーカドーで1枚2円)、2018年度では約73%の利用客がレジ袋を辞退しているということですから、僅かな金額でも大きな効果があるということですよね。

コンビニでレジ袋を使わない動きが広まると、消費者の意識という点でも大きな転換点になるのではないでしょうか。

どうしたらコンビニでもレジ袋を使わずに済むのか、『お金節約.com』編集部としても考えて行きたいと思います!

レジ袋の有料化
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