GWの連休を利用して、すみだ北斎美術館に行ってきました。
すみだ北斎美術館は、東京都墨田区が運営する葛飾北斎専門の美術館。
展示内容がコンパクトにまとまっていて、時間的にも費用的にもコスパが高い非常におすすめの美術館です!
すみだ北斎美術館は、常設展と企画展の2つがありますが、基本的に常設展だけでも十分楽しめます。
北斎の生涯とその作品から、誰でも明日を生きるパワーを受け取ることができるはず!
今回は、すみだ北斎美術館の訪問ガイドをお送りします♪
すみだ北斎美術館のメリット・デメリット
すみだ北斎美術館は、東京都墨田区が運営する公立美術館。
その名の通り、葛飾北斎の作品を展示する、葛飾北斎専門の美術館です。
葛飾北斎は、その生涯のほとんどを現在の墨田区で過ごしたことから、郷土の偉人として葛飾北斎の遺した作品を展示しているんですね!
美術館に対して、訪問のメリット・デメリットという表現はどうだろう…。とも思うのですけれど、期待して良い部分と期待できない部分があり、それらが総合的に重なり合って、素晴らしい美術館をかたちづくっていると思いますので、まずはそこからご紹介します。
すみだ北斎美術館の5つのメリット
- 葛飾北斎のエッセンスを感じ取ることができる常設展が素晴らしい!
- 常設展だけなら1時間あれば十分(時間的なコスパが高い)
- 常設展だけなら400円でOK(費用的なコスパが高い)
- 常設展は基本的に写真撮影OKなので記念写真を残すことができる
- コインロッカー・授乳室など閲覧に必要な施設は完備
すみだ北斎美術館のメリットは、総じて、お安い費用で短時間でも濃密な体験をすることができる、という点です。
ちょっと空き時間ができたので寄ってみる、そんな場合でも、十分に満足することができる美術館です。
葛飾北斎の絵画は、基本的に著作権の保護期間(著作者の死後50年間)が失効していますので、常設展なら基本的に写真撮影可能なのも見逃せない点です。
濃厚な体験を写真という記録で残すことができるということですね!こちらもすみだ北斎美術館の大きなメリットかと思います。
借り受けた絵画が多い企画展は原則として写真撮影禁止ですし、常設展でも一部写真撮影禁止のものがあります。また常設展でもフラッシュを用いた撮影は原則として禁止されていますので、そこは注意して下さい。
すみだ北斎美術館の3つのデメリット
- 美術館内にはミュージアムショップのみ、カフェ等の施設は無い
- 駐車場が無く、原則として公共交通機関を利用するかたちとなる
- 比較的に小規模な美術館で、人数キャパに不安が残る
すみだ北斎美術館のデメリットは、第一には、一日居られる施設では無いことかと思います。近隣地域を観光する拠点として活用するような使い方はできません。
併設されている図書室で調べ物をするとか、激しく混雑していて巡回もままならないという状況でない限りは、全展示を詳しく見たとしても、どんなに長くても2~3時間程度では済むように感じられます。
また、比較的に小規模な美術館で、収容できる人数キャパシティに不安が残るのもデメリットの一つかと思います。
今回はGW中の訪問で、数珠繋ぎとなって各展示物を閲覧していく状況でした。7~8割方の満員具合という感じでしたが、このレベルでは大きな問題は感じませんでした。
ただし、団体客が重なった場合とか、企画展が人気を集めた場合などは厳しい状況もあるかも知れません。エレベーターが2基しかないので、混雑時の人の導線には不安を感じます。
混雑する場合、(1)チケット販売、(2)入館時のエレベーター前、2度並ぶ必要が出てきてしまいます。企画展のチケットであれば、会期終了日までは以下の場所でも前売り券を購入できますので、チケット購入してから訪問することを検討しても良いかと思います。
企画展前売り券の販売場所
- 第一ホテル両国(墨田区横網1-6-1)
- 東武ホテルレバント東京(墨田区錦糸1-2-2)
- モクシー東京錦糸町(墨田区江東橋3-4-2)
- 両国ビューホテル(墨田区両国2-19-1)
- 吾妻橋観光案内所(墨田区吾妻橋1-23-20)
- 産業観光プラザ すみだ まち処(墨田区押上1-1-2東京スカイツリータウン・ソラマチ5F)
- 両国観光案内所(墨田区横網1-3-20 -両国-江戸NOREN 1F)
すみだ北斎美術館の料金・割引・アクセス・駐車場等
続いて、すみだ北斎美術館の基本情報です。
すみだ北斎美術館の料金・割引・アクセス・駐車場等を一通りご紹介します。
すみだ北斎美術館の基本情報(アクセス・駐車場)
美術館名 | すみだ北斎美術館 |
---|---|
事業主体 | 東京都墨田区 |
住所 | 〒130-0014 東京都墨田区亀沢2丁目7番2号 |
開館時間 | 9:30~17:30(入館は閉館の30分前まで) |
休館日 | 毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日) 年末年始(2018年12月29日~2019年1月1日) |
ホームページ | すみだ北斎美術館 |
すみだ北斎美術館には駐車場はありません。小規模なコインパーキングは街なかにもたくさんありますが、満車状態な場合も多いと思います。
基本的に公共の交通機関で行くことをおすすめします。
代表的な公共交通機関からの距離
- 都営地下鉄大江戸線「両国駅」出口より徒歩5分
- JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分
- 都営バス・墨田区内循環バス「都営両国駅前」より徒歩5分
- 墨田区内循環バス「すみだ北斎美術館前(津軽家上屋敷跡)停留所」からすぐ
すみだ北斎美術館の料金
すみだ北斎美術館の料金は、一般料金(個人)では次のようになります。
- 企画展(3F)観覧料 1,000円
- 常設展プラス(4F右)観覧料 700円
- 常設展(4F左)観覧料 400円
料金的に上位のものは、下位の観覧料も含むかたちです。企画展観覧料1,000円を支払うと、常設展プラス・常設展の観覧料も含まれているということですね。
現時点で言うと、企画展が3階で開催される「北斎のなりわい大図鑑」となります。3階から全て見る場合は1,000円必要となります。
常設展プラスというのがちょっと分かり難いのですが、4階は2つのスペースに分かれているんですね。
4階向かって右の入口から入ると「常設展プラス」で、現時点では、「隅田川両岸景色図鑑(複製画)と北斎漫画」の展示ブースとなっています。ここから見るなら700円。
4階向かって左の入口から入ると「常設展」で、ここから見るなら400円です。
すみだ北斎美術館の割引
すみだ北斎美術館は、近隣の博物館などとの相互の割引サービスを提供しています。
- 江戸東京博物館
- 郵政博物館
- すみだ水族館
- 刀剣博物館
- すみだトリニティーホール
こうした施設にこれから行く場合、またこれまで行っている場合は、入場券の半券を保管しておくと一定期間、通常料金が団体割引料金になるなどの特典を受けることができます。
すみだ北斎美術館の地下にはコインロッカー有、大きい荷物は受付に
すみだ北斎美術館の地下1階には、100円返却式のコインロッカーが30台設置されています。小さ目の荷物はこちらを利用すれば大丈夫です。
スーツケースなど、大きい荷物は1階の受付で預けることができます。
すみだ北斎美術館の地下1階には、授乳室もあります。乳児を連れての訪問にも対応しています。
すみだ北斎美術館の巡回方法
すみだ北斎美術館の館内の移動方法を解説しておきますね。
まずフロア構成ですが、見学客が入ることができるフロアは次のようになっています。
- 4F:(左)常設展(右)常設展プラス
- 3F:企画展、ホワイエ
- 1F:受付、ミュージアムショップ、講座室、図書室
- B1F:コインロッカー、授乳室
すみだ北斎美術館の館内は原則エレベーターでの移動
すみだ北斎美術館の館内は、基本的にエレベーターでの移動です。
企画展閲覧可能な1000円のチケットを購入していれば3階に、それ以外の場合は4階に上がります。
3階企画展フロアは写真撮影禁止
今回は企画展「北斎のなりわい大図鑑」からすべて見学しましたので、まず3階に。
エレベーターを降りると、正面がホワイエ、つまりロビーとなっています。ここだけは写真撮影可能なスタンドが立てかけられていました。
3階の企画展「北斎のなりわい大図鑑」入口。ここから先は撮影禁止です。
3階の見学が終わったら、階段でも4階に昇ることができます。もちろんエレベーターで移動するのもOKです!
4階(右)常設展プラスは写真撮影禁止
すみだ北斎美術館の4階向かって右側は常設展プラスの開催場所です。
現在は「隅田川両岸景色図鑑(複製画)と北斎漫画」が開催中。ここから先も撮影禁止です。
4階(左)常設展は写真撮影可能
すみだ北斎美術館の4階向かって左側は常設展の開催場所です。
常設展は、基本的に写真撮影可能です。一部写真撮影が不可能なものもありますが、明示されていますのですぐに見分けることができます。
4階(左)常設展の目玉は北斎のアトリエジオラマ
すみだ北斎美術館の展示はすべて素晴らしいものですが、一般的に面白い目玉展示となると、やはり当時の葛飾北斎のアトリエを再現したジオラマ展示でしょう。
描き損じの紙屑から、衣装、人形の表情などまで、迫真の再現具合です!
しかも北斎の人形は、描いている腕が動くんです。誰か役者が演じていると言われても信じてしまいそうな非常に精巧な出来栄えです。
1階のミュージアムショップ、DVD視聴、図書室閲覧
一通り見学し終えたら、エレベーターで1階に戻ります。
1階にはミュージアムショップがあり、北斎関連の書籍などが販売されています。
なおミュージアムショップでは、個々の商品は撮影禁止となっています。
いちど外に出ると、反対側には講座室があります。
講演などが行われるスペースのようですが、とくに予定が無い日程の場合、北斎の足跡を紹介するDVDが上映されています。
順路的には、最初にDVD視聴してから館内を見学する方法もありかと思います。
同じく独立した一室として、北斎関係の資料を収めた図書室が設置されています。
すみだ北斎美術館は時間・費用両面でコスパが高いおすすめ美術館!まとめ
すみだ北斎美術館についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
- すみだ北斎美術館は、東京都墨田区が運営する葛飾北斎専門の美術館です。
- すみだ北斎美術館のメリットは、手頃な費用で、かつ短時間でも濃密な体験をすることができることです。
- すみだ北斎美術館のデメリットは、規模的にも設備的にも、一日居られる施設では無いということです。
- 観覧料は3段階の設定となっていますが、一番安い常設展だけでも、十分、葛飾北斎のエッセンスを堪能することができます。
- コインロッカーなども完備、大きな荷物は受付でも預かってもらえるので、旅行の途中などでも気軽に立ち寄ることができます。
すみだ北斎美術館は企画展とか常設展プラスも興味深いのですが、何よりも肝心の常設展が最も素晴らしい内容になっていると思います。
常設展では、葛飾北斎の90年の人生を時系列的に追っていくことになるのですが、歳を取るほどに素晴らしい作品をうみだしていることが伝わってきます。
若き日の様々な修行・人生経験が積み重なり、70歳を超えて、代表作「富嶽三十六景」に結実していくことになるのですが…。
北斎の臨終の言葉が伝えられていますが、最期まで創作意欲を失わない姿勢には脱帽!
『天我をして五年の命を保たしめば 真正の画工となるを得べし』
(意訳)天があと5年、私の命を保つことを許されたなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得ただろう
北斎にとって、老いることとは進歩することだったのですね。
最期まで前進し続ける姿は感動的で、社会の高齢化が進むなか、多くの人々に勇気を与えてくれると思います。
ご両親が健在なら、ぜひ一緒に見学に行くことをおすすめします!北斎の生涯とその作品から、明日を生きるパワーを受け取ることができるはずです♪