国内を飛行機で旅行する時に、最もコストパフォーマンスが高いのは、LCCで現地まで行って空港レンタカーを利用することではないかと思います。
空港からレンタカーを利用すると、到着してすぐに動き始めることが可能です。
行動半径もぐっと広がりますし、プライベート空間が持てることも大きなメリットです。
とは言っても、空港レンタカーを利用するのが初めてで不安を感じるという人もいるかも知れませんよね。
今回は、いち利用者の実体験として、空港レンタカーを利用する際のチェックポイントを解説しておこうと思います!
『空港レンタカー』のメリットとデメリット
まず最初に『空港レンタカー』という言葉の定義ですが、業界団体などでとくに明確な定義が行われているということはありません。
当記事では、『到着した空港でレンタカーを借りて旅先の移動に使用する』という意味で、空港レンタカーという言葉を用いることにしますね。
まずは、空港レンタカーを利用するメリットとデメリットを簡単にまとめてみました。
『空港レンタカー』の3つのメリット
- 時間が節約でき、行動範囲も広がる
- プライベート空間の確保ができる
- タクシー利用より費用が安い
空港レンタカーを利用すると、空港に到着して即、移動可能となるので時間が節約でき行動範囲が広がるのが最大のメリットです。
レンタカー会社にもよりますが、24時間借りた場合、返却時のガソリン代を含めて7,000円程度の費用は見込んでおいた方が良いのですが…。
それでも、とくに移動が多い場合は、一泊分を節約できるぐらいの感覚になるかと思います。浮いた宿泊代でレンタカー代はカバーできるという考え方もできる感じでしょうか。
レンタカーの内部は密室ですので、プライベート空間の確保ができることも見逃せません。子供の世話とか、お化粧直しとか、さまざまなシーンで車内の空間は非常に役に立ちます。見落としがちですが、これはかなり大きなメリットです!
同じ距離を移動する前提であれば、明らかにタクシーよりも費用が安いこともメリットの一つと考えて良いでしょう。
『空港レンタカー』の3つのデメリット
- レンタカーの費用がかかる
- 市街地等では駐車場の費用がかかる場合がある
- 原則車種を選ぶことができず、運転し慣れない車を使う不安がある
空港レンタカーを使うデメリットとしては、一定の費用がかかること。日本国内の場合は、この点が最大の懸念点かと思います。
タクシーを頻繁に利用するよりは明らかに安いのですが、市街地を中心に観光する場合には金銭的なメリットは少なくなります。市街地では、駐車料金がかかるケースも考慮しなければなりません。
また、普段運転し慣れていない車を使うことで、万一の事故への不安もあるでしょう。海外でレンタカーを利用する場合は、交通法規も違うのでさらにハードルは高くなります。
オートマ車を日本国内で運転する分には、車が違うことの負担は少ないとは思うのですけれども、完全なペーパードライバー状態の人は、やはり難しいかも知れませんね…。
レンタカーは自動車を安全に運転できることが大前提ですので、運転技術に不安がある人の利用は控えた方が良いでしょう。
【Point1】市街地と郊外どちらを優先的に観光するか決めておく
旅の楽しみ方は人それぞれ!
旅行に行く時に、細かく計画を立てる人もいれば、行き当たりばったりの旅を楽しむ人もいると思います。
それでも、空港レンタカーを利用するかどうか判断する意味では、市街地と郊外どちらを優先的に観光するか決めておくと良いです。
市街地の徒歩観光メインならレンタカーを借りる必要性(小)
一日中美術館に入り浸っていたいとか、街中をゆっくり歩いて散策して見たいとか、そういう目的の旅も素敵ですよね!
空港から市街地までの公共交通機関が整備されていて、かつ、市街地の観光しか予定していないのであれば空港レンタカーを利用する必要性は低いでしょう。
同行する家族の中に、車での移動の方が楽な方がいるとか、空港レンタカーの利用を検討するのはそういうケースに限られてくると思います。
郊外を観光するなら空港からレンタカーを借りる必要性(大)
ある程度郊外を観光する目的なら、空港レンタカーのコスパはぐっと高まります!
タクシーの料金は日本全国でそれほど大きな違いは無く、昼間の料金の目安としては、およそ次の通りです。
- 5km:1500~1600円前後
- 10km:3000円前後
東京で言うと、東京駅から上野の東京国立博物館までタクシーで行くと、だいたい1500円ぐらいになる感覚ですね…。
ある程度広い範囲を移動する前提なら、間違いなく、空港レンタカーを利用した方がお得で快適です!
【Point2】レンタカー会社の選び方
空港でレンタカーを利用する場合、事前予約は行うとしても、最終的には現地支店での手続きが必要です。
一般的には、各空港にレンタカー会社が入ったブースが設置されていて、自分で予約したレンタカー会社の窓口に行く流れとなります。大きな流れは次の通りです。
- ネットや電話で事前予約
- 空港のレンタカーブースに行く
- 予約したレンタカー会社の支店にて最終手続き
多くの空港では、②空港のレンタカーブースは空港内にあり、そこから③レンタカー会社の支店まで無料送迎車で送ってもらう流れです。
とはいえ、そもそも最初にどのレンタカー会社を利用(予約)したら良いのか?迷ってしまいますよね…。
そこで、レンタカー会社を選ぶポイントについて解説します!
カーナビの操作性は非常に重要!
空港レンタカーを利用する場合、車を運転すること自体が目的では無くて、どこか行きたい場所があるわけですよね。そして、多くの場合は土地勘も無いわけで…。
となると、カーナビの操作は必須となります!
一般的な料金帯のレンタカーなら、カーナビそのものは装備されているのですが、問題はカーナビの操作です。借りてすぐに使いこなさなくてはならないわけですから。
基本的には、自分にとって使いやすいカーナビは何社製なのか?そこを最優先してレンタカー会社を選ぶと良いと思います。
とは言っても、レンタカーは原則車種を選ぶことが出来ないのですよね…。
そこでレンタカー利用の際には、トヨタ車か日産車を使うようにしておくと良いと思うんです。
トヨタ車か日産車どちらかの操作に慣れておくと良い
自動車メーカー系のレンタカー会社として、最も支店網が充実しているのが次の2社です。
- トヨタレンタリース [トヨタレンタカー](トヨタ系)
- 日産レンタカー(日産系)
メーカー系のレンタカー会社は、基本的に純正カーナビを搭載していますので、普段運転している車がトヨタか日産なら、このどちらかを選ぶと良いと思います。
普段運転している車がトヨタ・日産以外のメーカーの場合でも、レンタカーを借りる時はトヨタまたは日産と決めてしまい、トヨタ車か日産車どちらかの操作に慣れておくと良いのでは無いでしょうか。
レンタカーは原則車種を選ぶことはできないのですが、トヨタレンタリースか日産レンタカーに寄せることで、カーナビの操作体系は一体系に絞ることが可能となります。
カーナビだけでなく、車の操作体系はメーカーごとに共通する特徴も多いので、その意味でも利用するレンタカーを、トヨタか日産のどちらかに寄せてしまうことがおすすめです。
返却時の給油ポイント(ガソリンスタンド)は予め決めておく
レンタカーは、基本的に満タン返しが原則です。ガソリンを給油してから返却するということですね。
多くのレンタカー会社では、近隣のガソリンスタンドマップを用意していますので、最後に返却する前に寄るガソリンスタンドはあらかじめ決めておくと良いです。
時間が無いなどの理由で満タン返しができなかった場合には、レンタカー会社規定の料金で計算されて差額を支払うことになります。
ただ、この場合は街中のガソリンスタンドよりもかなり割高の料金設定になってしまうことが多いんです…。
最後に給油に寄るガソリンスタンドを、あらかじめ決めておくことをおすすめします!
【Point3】ホテルは駐車場の広さと料金を重視して選ぶと良い
空港レンタカーを利用するなら、宿泊するホテルにも注意しましょう!
駅の近くに立地しているホテルは、駐車場の台数に制限があったり、有料だったりすることも少なくないためです。
空港レンタカーを利用する場合は、ホテルにもその車で乗りつけるということになります。ホテルの駐車場の広さと料金の確認は必須です!
空港からレンタカーを借りるなら駅近ホテルは避けた方が無難
空港からレンタカーを利用する場合、基本的には駅近のホテルは避けた方が無難です。
駐車場の面積が限られている場合が多いですし、宿泊客でも有料となっているケースも少なくありません。そもそも駐車場が無いというホテルもあります。
また、主要駅近くの道路はどこでも朝夕は混雑するものですから、交通渋滞という意味でもできるだけ避けたいところです…。
駅近ホテルに泊まる場合には、駐車場の広さと料金は必ず確認するようにしましょう!
郊外に立地しているホテルでも事前確認しておいた方が良い
郊外に立地しているホテルでも、全客室分の駐車場は用意していないというケースが多いと思います。
空港からレンタカーを利用する場合でも、ホテル側に事前確認はしておいた方が無難です。
ホテル側では、その日の宿泊客数を把握していますので、だいぶ混雑しそうなら早めにチェックインした方が良いですし、空いているなら特に気にしなくても大丈夫でしょう。
自分の身体以外に、車のスペースも必要なのだということを忘れずに、必ず事前確認を入れるようにすることをおすすめします!
【Point4】1日の行動半径の目安
空港レンタカーを利用すると、色々な所に足を運びたくなりますよね。
それでも慣れない車を運転することによる疲労もありますし、そもそも車を運転することが目的では無いわけで、観光の時間も確保する必要がでてきます。
だいたいの走行距離、行動半径の目安についてコメントしておきますね。
一般道を中心に利用するなら1日の行動半径は30km程度が目安
ある程度は人が居住している地域内で、それぞれの観光拠点の距離が比較的近い場合は、一般道を利用することが多くなると思います。
一般道の利用が中心となる場合は、1日の走行距離で100km程度、行動半径で30km程度が目安になるかと思います。
一般道を一日100km運転するとそれなりに疲れるものですし、観光に使う時間も考えながら予定を決めて行くと良いと思います。
高速利用なら行動半径50kmを超えることも可能ですが…。
観光拠点の距離が離れている場合とか、それなりに遠方の自然の景観を見に行く場合などは、高速道路を利用するケースもあると思います。
高速道路を利用する場合は、1日の走行距離で200km程度、行動半径で50km程度が目安になるかと思います。
駅近のホテルに宿泊したりすると、渋滞で移動効率が非常に悪くなってしまう場合がありますので、高速IC近くのホテルを選ぶなどの工夫もすると良いと思います。
【注意!】ETCカードは必ず持参して行きましょう
一般的なレンタカーの場合、ETC車載器は必ず搭載されています。
ETCカードは必ず持参して行くことをおすすめします!
高速道路を利用しない計画だったとしても、渋滞などでどうしても時間を短縮する必要に迫られるかも知れません。
レンタカーを利用するなら、自分のETCカードは必ず持参して行くようにすると良いです。
【実体験レポート】空港レンタカーを利用する際のチェックポイントを解説!まとめ
空港レンタカーを利用する際のチェックポイントを解説してきましたが、いかがでしたか?
- 日本国内を飛行機で旅行するなら、LCCで現地まで行って空港レンタカーを利用するのが最もコスパが高いと思います!
- 空港からレンタカーを利用すると、到着してすぐに動き始めることが可能で行動半径もぐっと広がります。プライベート空間が持てることも大きなメリットです。
- 旅先ではカーナビ使用が必須なので、自分にとって使いやすいカーナビが搭載されている車はどれか?という基準で選ぶと良いです。
- 日本全国の空港を網羅しているという意味では、トヨタレンタリースか日産レンタカーの2社がおすすめです。
- 空港レンタカーを利用する場合は、宿泊先も、駅近は避けて郊外に立地しているホテルを選ぶと良いです。
『お金節約.com』編集部でも、飛行機(LCC)で現地まで飛んで、そこから空港レンタカーを利用するケースが増えてきています。
旅先でレンタカーを利用することで得られるメリットはとても大きいと感じています。
行動半径も広がりますし、私たちの場合は撮影機材を持ち運ぶ必要もあるので、携行できる荷物の重量も気にしなくて済むのも大きいです!
車の中は冷房も効きますので、とくに夏の取材では、熱中症対策の避難場所としても有効だなということも感じました。
旅行好きなんだけれど、旅先ではレンタカーを利用したことが無いという人も結構いると思うのですけれど、実際に借りてみるとすごく簡単です。
ぜひ一度、空港レンタカーを体験してみることをおすすめします♪